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スタッフが綴る『日々のカルテ』

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» 2004-11-01 私の趣味

私の趣味?
私の趣味は楽しくない。苦しいし、体中痛くなる。死ぬかもしれない。忙しいのになぜこんなことをしているのだろうといつも思う。
事の始めは4年前の12月、同級生どうしの模合の席。当時沖縄に帰ってきたばかりの私は、テレビの話から「那覇マラソン出てみたいな。」とつい心にもない事を言ってしまった。「沖縄に帰って来るとみんな同じこと言うよな。でも、誰も出ていないよな。」その一言が私の闘争本能に火を点けてしまった。そうです。私の趣味は大嫌いなマラソンです。
口から生まれた桃太郎の私は早速、朝礼(当時は同仁病院勤務医)で、数十人の職員を前に高らかに「那覇マラソン完走宣言」。この時点で能天気の私はその後の苦しみを知らない。厳しい練習に明け暮れる予定が、楽しい飲み会に変わり、気が付いたら11月、あっという間に前哨戦の尚把志ハーフマラソンが来てしまった。
みんなにフルマラソン完走宣言をしていたため、ハーフマラソンを完走できなかったなんて言える訳がない。「でーじなった!」スタートラインに付いた時はプレッシャーで完全に気持ちが引いている。いろいろと言い訳を考えているうちに無情にもハーフマラソンはスタートした。かなりペースが速い。「息が苦しい。こんなんで最後まで持つもんか。みんなに言うんじゃなかった。」十分に落ち込んだ頃、ふいに沿道で応援している娘の姿が目に入った。「お父さん、頑張って!」叫びながら娘はこちらに向かって走り始めた。「危ない!」と叫んだところで、娘は何かにぶつかり大きく転倒した。私はすぐに走り寄り娘を起こした。いつもちょっと転んでも大泣きする娘がこの時は違っていた。「お父さん、大丈夫だから早く行って。」これが私の心に火を付けてしまった。「よーし。やってやるぞ。必ず完走するからな。」単純お父さんは熱血お父さんに変わった。つい数分前とは打って変わって気分は完全にスーパーマンだ。「新里ビラの急坂、待っておれ。成敗してくれる。」はやる心を抑え、ペースを上げて行った。(上げ過ぎた。)弾丸のように新里ビラを駆け抜け(たつもり)、あっという間に中間地点にさしかかった。急に頭がすっきりし、やたら楽しい。鼻水を垂らしながら笑っている自分に気が付く。想像すると恐ろしい光景だ。これが、ランナーズ・ハイというものか?
最後の直線でへろへろになりながらも予想以上の好タイムでゴール。息も絶え絶え、娘と妻のいる所へ。感動のため、目をうるうるさせながら娘をだっこしようとすると、「お父さん、鼻くそが付いているよ。」と言う。妻が「違うよ。鼻水でしょ。ほらそこ。」と言っている。「え、どこどこ?」とつい二人のペースにはまってしまった。感激のご対面はどうなったのでしょう。すると我に返ったように妻と娘はお父さんを褒めちぎり始めた。すぐに元気で単純なお父さんの復活。完走メダルを胸に満面の笑みで記念撮影。最良の一日でした。次は宿敵那覇マラソン。相手にとって不足なし。やってやるぜ。ところで、鼻水と鼻くそはどう違うのか?粘りけの差か?
12月1日ついにその日はやってきた。
気合は十分、腹は八分。絶好のコンディションだ。参加者一万七千人、参加者の数だけのドラマを奏でるかのように那覇マラソンはスタートした。途中で脱水で倒れたランナー発見。たくさんのランナーが群がっている。よし、私もヘルプに参加しよう。医者としては当然の行為なのではあるが、これが後で泣きを見る。宣伝のため同仁病院のハチマキをしていた私が近づくと、それを見てランナーの一人が「病院の先生ですか?」と尋ねてきた。「は、はい。」と答えると「後はよろしくお願いします。」と言ったかと思うと、なんとあれだけいたランナーが蜘蛛の子を散らすように一人もいなくなってしまった。誰も助けてくれる人はなく、必死で脱水ランナーを歩道の端に運んだ。心細くなりながら係員の到着を待った。幸い、軽い脱水のようであった。焦りながらも再スタート。
さて、中間地点で最愛の娘と妻に会うことができた。まだまだ元気いっぱいで、持ってきてくれたユンケルを飲み後半のレースをイメージしていた。娘は今回も私の鼻水探しにはしゃいでいた。好調に推移してきたが、残り10キロ強(最後のあしきり地点)で足の筋肉がつっていきなり走れなくなった。それでもゴールを信じて必死で歩き続けた。沿道の応援がもの凄く、とてもリタイヤできる雰囲気ではなかった。糸満街道は私設の給水、バナナや黒砂糖、軽食等で埋め尽くされていた。遠慮深いと有名な私でも、みんなの暖かい心遣いについ応えてしまい、今度はおなかがちゃぽんちゃぽんで走れなくなった。
必死で歩き続け、ゴール直前は感激と感謝の気持ちでいっぱいで、目にあふれんばかりの涙をため、またも鼻水垂らしながらのゴールでした。でも今回は大丈夫。ちゃんと鼻水対策でポケットティシュ持参で走っていたので……。水戸のご隠居様の印籠のようなりっぱな完走メダルを首にかけ満面の笑顔。
毎度のことながら題名と本文が支離滅裂になってしまいました。すみません。
今年も、5回目のフルマラソン完走を目指します。もしかしたら、本当はマラソン好きなのかな…? (院長)

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